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新米をさらにおいしく!土鍋ごはんの炊き方【管理栄養士コラム】

管理栄養士の大槻万須美です。
新米の時期になると、ごはんの炊き方に注目する人も多くなるように感じます。中でも、土鍋で炊くごはんのおいしさは、目を見張るものがありますね。

土鍋ごはんがおいしい理由や、土鍋でのごはんの炊き方について解説しましょう。



土鍋ごはんはなぜおいしい?


多くの炊飯器は土鍋の炊き方をお手本にしています。それは土鍋が、炊飯作業の工程の中でも難しいとされる加熱操作の絶妙な温度の微調整を得意としているからです。

「ごはんを炊く」とは、お米を水と共に加熱して、お米に含まれるでんぷんを糊化する作業のことです。そして、それはいくつかの工程から成り立っており、特に加熱操作の工程において、「おいしいごはんの炊き方のポイント」がいくつかあるのです。

  1. 炊き始めてから8〜15分程度の間に沸騰させ、時間をかけてお米の甘みを引き出す
  2. 沸騰継続状態20分
  3. 火を止め高温の余熱をキープして10分蒸らす

これらの工程が上手にできるのが土鍋なのです。

お米に含まれているでんぷんは、酵素のはたらきによって糖に分解されて甘みが増します。この酵素がよく働く温度帯が、40〜60℃とされており、土鍋はこの温度帯を通過するのに時間がかかるため、甘みのあるごはんが炊き上がると考えられています。

しかし、沸騰までに弱火にして、ただただ時間をかければよいというわけではありません。炊飯についてのいくつかの科学的な研究によると、炊き始めてから8〜15分程度で沸騰させるとおいしく炊けるとされています。沸騰まで時間をかけすぎてしまうと、お米の周りに粘りが出て、それが焦げ付きや食感の悪さにつながってしまうのです。

土鍋の特長である熱伝導率の低さにより、金属製の鍋と比べて温度上昇がゆるやかとなり、お米の甘みやおいしさを引き出しやすいのですね。

また、お米のでんぷんの糊化は60〜65℃で始まり、20分持続した時に最もおいしいα化(糊化)米になるといわれています。20分の沸騰の間に、水分が均一に行き渡り、お米ひと粒にまでしっかりと火が通り炊きムラを抑えられるようになります。

さらに、10分間の蒸らしの間も高温をキープすることで、米粒内の水分量を均一化し、うま味を引き出すことができるようになるといわれています。

これらの工程は、蓄熱性の高い土鍋の特性に頼ることで完璧な状態に近づくのです。



土鍋でごはんを炊いてみよう!


土鍋のパワーがわかったら、さっそく土鍋でごはんを炊いてみましょう!

土鍋ごはんの炊き方とポイント


1. 計量
炊飯器に付属しているカップを使いきちんとすり切りして量りましょう。料理用の計量カップを使用する場合は1合180ml、重さで量る場合は1合150gになります。

2. 洗米
はじめの水は素早く捨ててすすいでから洗米します。力を入れすぎないように、洗いすぎにも注意しましょう。水分量が多くなりすぎないように、洗米後はザルで水気を切っておきます。

3. 水加減
水加減は、1合あたり200〜250ml目安です。炊いてみてベタつきが気になる時は、次から少なめの水加減に調整します。

4. 浸水
2と3をボウルに入れて、 20分〜30分浸水させます。気温が低い時期には浸水時間は1時間ほどにします。浸水後、お米と水を土鍋に移します。

5. 加熱
ふたをして中火から強火にかけます。8〜15分程度の間に沸騰させられるように火加減を微調整します。沸騰しているかどうかわかりづらい場合はふたをあけて確認してもOK。沸騰したら弱火にして、水分がなくなるまで20分炊き、火を止めます。

6. 蒸らし
火を止めてからそのままふたをした状態で10分待ちます。

7. 炊き上がりのほぐし方
余分な水分を逃すように、ごはんの底の方から大きくやさしく返します。


土鍋のもつ熱伝導率の低さと蓄熱性の高さによって炊ける、特別においしいごはんを味わってみませんか?

大槻万須美
管理栄養士・フードスタイリスト。楽しく食べて健康に。食の大切さを伝えるため、料理教室、バレエダンサーやアスリートのパーソナル栄養サポート、レシピ・コラムの提供など幅広く活動。子どもの頃の毎年の米作り経験から、身近な食体験の重要性についても実感し、おとなと子どもの食育サポートにも力を注いでいる。

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この記事の転載元
SMART AGRI(スマートアグリ)
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